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MegiQ Balanced and UFL 校正キットの概要

Balanced and UFL Calkit Overview

Balanced and UFL
Calibration kit
Overview

日本語翻訳版 REV.2019-02-24

MegiQ

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測定用コネクタの選定はコネクタ自体の基本的精度だけによるものではありません。
それは全ての影響を考慮にいれたうえでのシステム精度として考えるべきです。



それゆえUFLコネクタはSMAコネクタと比較しても、良好かつ低コストな選択肢です。

クイック・オーバービュー

MegiQ社のBalanced and UFL Calkitはプローブと校正基準のセットで、
簡単にバランスド回路やUFLコネクタでの接続、測定、校正が実現できます。

Balanced and UFL Cal kitの内容

Balanced and UFL Cal kitの内容
  1. SMA オス・オス・アダプタ(3個)
  2. SMA-UFL アダプタ(3個)
  3. SMA-バランスド・アダプタ(2個)
  4. UFL-バランスド・アダプタ(2個)
  5. UFL-差動アダプタ(1個)
  6. UFL 校正キット(2個)
  7. バランスド校正キット(2個)
  8. SMAトルクレンチ(1個)
  9. バランスド測定用のブランクのピン・ヘッダ(2個)
  10. UFL-UFL ケーブル(10個)
  11. UFL測定用のブランクUFLコネクタ(20個)
  12. フェライト・コア(3個)

UFLコネクタの選択

UFLを使用した実際の測定例

ほとんどのRFコネクタは、小型RF電子回路に対しては非常に大きく、測定対象に過大な影響を与えてしまいます。UFLを使用することでこれを解決できます。
UFLの基本的な精度は、良好なSMAやN型コネクタほど良くはありません。それでも実際の測定における、測定システムとしての正確性という面では、十分に良好なものです。そのため同軸接続において、UFLは非常に良好な選択肢となります。
右の写真を見てください。この構成でSMAコネクタを使ったら、機械的もしくは電気的などんなトラブルに見舞われるか、そしてコネクタがアンテナの性能にどう影響を与えるかを想像してみてください。

1) 優位な点

丁寧に取り扱う場合、
UFLは多くの優位性が
得られます。

  • 実装面積が非常に小さく、好みに合わせてテスト・ポイントを基板上に設定できる
  • コネクタ周辺の電磁界からほとんど影響を受けない
  • 高価でない
  • 小型
  • ケーブル・アセンブリに小径ケーブルが使える
  • プリント基板上に実装パッドを用意した場合、目的とする実際の測定ポイントまでの余計な経路の影響を排除することができる。

2) 不利な点

当然ながら不利な点も
いくつかあります。

  • コネクタ自体の品質は良好なSMAコネクタよりも劣る
  • 頑丈とはいえないため、取付けおよび取外しの際に注意が必要
  • 良いものもあるが、品質がとても悪いUFL/UFLケーブルもいくつか出回っている(購入するときには、現品をよく確認してください)
  • 特別な校正用OSLT(Open, Short, Load, Through)ツールが必要(このキットの中に含まれています)

3) プリント基板上での
  実装用パッド

UFLジャックの実装面積はとても小さく、そのためほとんどの場合、目的とするプリント基板上に実装パッドを配置しておくことができます。この実装パッドを最終的な量産用プリント基板上に残しておいた場合、その量産時でさえプリント基板の構成を変える必要なく、インピーダンスを測定することができます。
「大型のコネクタ」は使用できません。RF回路の振る舞いが大きく変わってしまうからです。
これはUFLの最も重要な利点であり、良好なSMAコネクタもしくはN型コネクタよりも、はるかに良い結果を多くの状況で得ることができます。


実際の使用方法

SMAと同様な500Ω同軸コネクタですので、実際の使用は単純かつ簡単です。しかしながらUFLは小型であるため、UFLの取付けや取外しをする際には、おそらく眼鏡や拡大鏡を使用する必要があります。
コネクタ挿抜には潤滑液を使用するとよいです。これによりコネクタの寿命を著しく伸ばすことができますし、挿抜がより簡単になります。

1) UFLの校正

UFL校正ツール・プリント基板には、3種類の基板層厚に対応する、ふたつのOSLT回路が含まれています。これでほとんどのプリント基板での回路の校正ができるようになるでしょう。
すべての基板層厚と回路(O, S, L, T)用に同一のふたつの回路が用意されています。2ポート校正を行う際にこれらが必要になります。

2) 測定

測定セットアップの校正が完了し、テストしたいプリント基板上にUFLのジャックを搭載したなら、それですぐに測定を開始できます。


対称構造における選択

Balanced(バランスド)とDifferential(差動)

多くの回路でRF信号は「アース」(もしくはグラウンド・プレーン)が基準でなく、対称動作になっています。
平衡信号では多くの場合シールドは不要です。
伝送線路からの不要な放射は、ラインの平衡性によりキャンセルされます。
このような線路は、平行な2本の導体のように見え、バランスのとれた形で給電および負荷に信号が供給されます。
これはまたLecher Lineとも呼ばれます。
これは必ずしも「アース接続がない」ということを意味しているわけではありません。

本資料では、Balanced(バランスド) Differential(差動)を区別して表記しています。
直線型ダイポール、フォールデッド・ダイポール、その他多くのループ・アンテナのように、本質的に平衡型(対称形状)であるアンテナはたくさんあります。平衡型でないアンテナの例はグラウンド・プレーン・アンテナ、インバーテッドF などです。

対称形状のアンテナでは、システムのグラウンド状態の違いによる影響度は低くなります。
そのため対称形状のアンテナをもつポータブル機器では、その位置や握り方の違いから生じる影響度が低くなります。
その上さらに、差動入力、差動出力を持つたくさんのICがあります。


差動/バランスドの選択

Balanced and UFL Calkitには、以下のプローブが含まれています。

● True(真の)Balanced(バランスド)プローブ
(SMA-バランスド、UFL-バランスド・アダプタのどちらも 3~3000 MHz)

● Differential(差動)プローブ
(デュアルUFL-差動アダプタ DC~4000 MHz)

Differential(差動)プローブはバランが含まれていないので、より広帯域ですが、使用には制限が多くなります。測定対象のシステムがアースに対して低インピーダンスであり、50Ωで両端をアースに接続することに対して低感度な場合、このプローブが良い選択です。VNA側は少なくとも2ポートが必要です。そしてふたつのチャネル間の結果を引き算する必要があります。2ポート差動測定を行いたい場合、VNAには4ポートが必要でしょう。そのため実際にやってみると、これらの差動プローブは、平衡1ポート測定に限定されてしまいます。
多くのケースではTrue Balanced(真のバランスド)プローブがより良い選択となります。それはいくぶん帯域が狭く、最大3GHzまでに適合しています。このプローブを使用すれば、システムのどの端子も、アースに対して接続する必要はありません。そのため測定したいバランスド信号ごとにVNAのポートがひとつだけで済みます。


バランスド校正

キットにはBalancedプローブ、Differential(差動)プローブ用にOSLT校正ツールが用意されています。
キットには、測定に使用するためのブランクのピン・ヘッダ(校正ツールと同じもの)も用意されているため、そのピン・ヘッダを測定に使用することで、システムを「プリント基板上の目的のポイント」で正しく校正できます(訳注:ここの意味は、バランスド校正ツールを用いた校正は、ピン・ヘッダ先端で、ピン・ヘッダの部分も含めて校正されるため、測定にもピン・ヘッダを用いることで、そのピン・ヘッダ先端で校正された状態をつくることができる、ということです)

50、100、200Ωの3つの標準的Loadインピーダンスから選択できます。
またLCRの直列接続となっている「実際のテスト回路」もあります。

TEST接続は、校正状態を確認するために用いることができます。
これはスミス・チャート上で美しい円を表示させることができるLCRの直列接続回路です。

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